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2010
変わっていく街 変わらない思い
北谷 雅利
豊橋市在住。取材が終わったあと、スタッフを豊橋のおいしい鳥料理屋さんに連れて行ってくださいました!
北谷さんが町を歩くたびに見つける町の変遷。そして、それを見たときの想いとは?
「とよはしメディア・コンテ」は、豊橋市にまつわる個人的な思い出を、大学生との対話の中で2分のデジタルストーリーにし、地域の記憶を共有することを目的とした実践です。豊橋市に住む方々7名と、愛知淑徳大学の大学3年生5名、そして東京大学大学院阿部純さんをはじめとするメディア・エクスプリモチームが一体となって行ないました。1日完結のプログラムと、2日間プログラム(どちらも内容はほぼ同じ)を並行して進めました。
「場所にまつわる思い出」ということで、今回は室内から飛び出して実際の場所におもむき、現場の写真を撮りながらの対話が物語りの鍵となります。梅雨のこの時期、前日の大雨にひやっとしましたが、当日は何とか天気ももち本当によかったです。
これまでの「メディア・コンテ」実践と同様に、今回も参加者の方と大学生とが1対1のペアで協働し、参加者の方の思い出を物語にしていきます。こども未来館で収集している「とよはしアーカイブス」の古写真や、参加者のみなさんが持ち寄った昔の写真などを手掛かりに、どのようなテーマの物語にするかを相談した後、こちらが準備したスペシャルハイヤーで、「思い出の場所」にペアで移動します。
現場での散策は2時間弱と短い時間でしたが、「ここここ!」「図書館の位置はここだったはずなんだけど。」など、現場ならではの声が聞こえてきました。編集者の役割を果たす大学生たちも、現場で行動をともにする中で、その場所の”これまで”を共有します。
現場での思い出収集は、その道々でいろんな人と出会うのも醍醐味の一つでした。私が同行したときには、お米屋さんにおじゃまし、今でも使っているという井戸を見せていただきました。
部屋に戻ってからは、現場で撮った写真や古写真などを織りまぜながら、絵コンテをつくっていきます。大学生が質問を投げかけながら、ストーリーの素となる言葉を拾い出していく作業です。絵コンテに足りない素材は、その場で新しく写真を撮って補います。次から次へと繰り出される思い出に耳を傾けながら、物語の構成を考える…。かなり大変な作業です。どの言葉がよいだろうか、他にどんな表現があるだろうか。今日会った2人の協働作業は、この時点で6時間経過しています。
構成が決まったら、今度はナレーションを考え、音入れになります。みなさんそれぞれの言葉と声で彩られるストーリーは、写真のスライドショーだけのものより何十倍も強い作品となりました。今回は、父親が作ったカーネーションの話や豊橋の有名な手筒花火、図書館、吉田城にあったお堀、小学校にあるお宮、国鉄豊橋駅の思い出や神社や市電など今は見られなくなった風景についての話など、7つの作品ができあがりました。
2日目の最後には、こども未来館での上映会が控えていたこともあり、時間がない中での作業となってしまいましたが、街と記憶、コミュニティと個人、対話と編集、これからの記録アーカイブについて考えるヒントがたくさんつまった実践となりました。これらの作品から発されるメッセージを広げる場を今後どのように展開させていくか。「メディア・コンテ」の活動自体の展開も含め、地域アーカイブの問題系の一つとして、継続して考えていこうと思います。
作品はとよはしメディアコンテワークショップ「あなたの豊橋物語」として、ケーブルテレビティーズで2010.11.19-26まで放送されました。
この収録で再会したときにも、参加者のみなさんからいろいろとお話をお伺いすることができました。ありがとうございました。(文責:阿部純)
Media conte Toyohashi was held in? June 2010.? On this workshop, we wanted to record the local history told by ordinary elderly
living in Toyohashi.? We visited the place where participants wanted to revisit, listened to their memories, meeting their friends by chance, and taking pictures. Then, students the helper tried to put them into stories. The voice over give their stories powerful and moving impressions.
Since our workshops are always struggling with running out of time, we could not fully listen to their stories. But on the process, we got hints about community, history, dialog, editing, memory and archive,
All stories were cablecast at Toyohashi CATV.
2010
北谷 雅利
豊橋市在住。取材が終わったあと、スタッフを豊橋のおいしい鳥料理屋さんに連れて行ってくださいました!
北谷さんが町を歩くたびに見つける町の変遷。そして、それを見たときの想いとは?
2010
鈴木 敦子
豊橋市在住。当時は退院されたばかりだったのですが、どうしても語りたいことがあると参加してくださいました。次はまわりのご親戚やお友達にも参加してストーリーを語ってほしいとおっしゃっています。
戦前にお父さんが希望とともにはじめたカーネーション栽培。カーネーションの温室が幼かった鈴木さんの目に焼き付いています。
2010
豊田 俊充
豊橋市在住。元先生です。現在では郷土史についても研究を深めておられます。
元先生だった豊田さん。原点となったのは、子どものころ、お兄さんに連れて行ってもらった図書館でした。
2010
瀬戸 正
豊橋市在住。元国鉄職員。写真がご趣味で、昔はさまざまなところに撮影旅行にもいらしたそうです。
国鉄に勤めていた瀬戸さん(2009年で89才)。瀬戸さんから見た豊橋駅の変遷とは?
2010
梶本 幸代
豊橋市在住。フットワーク軽く、さまざまなイベントに参加してくださっています。
最近時間が出来てはじめた散歩。ゆっくり町中を歩いてみることによって見えてきたこととは?
2010
中尾 勝美
豊橋市下地在住。下地の郷土史について詳しく調べていらっしゃいます。
戦時中に空襲に遭い、黒焦げになった下地の大イチョウ。中尾さんはイチョウを見ると当時のことを思い出します。
2010
中村 靖彦
豊橋市在住。写真がご趣味で、豊橋人としての誇りを胸に花火の写真を撮影しておられます。
豊橋といえば手筒花火!手筒花火に魅せられた作者のライフワークとは?