2018.3.10,立命館大学で開催された言語文化教育研究学会にて、「ナラティヴの可能性」というシンポジウムに登壇しました。質的心理学の権威、サトウタツヤ先生(立命館大学)による「ナラティヴ」の心理学的整理、明治大学 横田雅弘先生の「ヒューマン・ライブラリー」実践の分析、関西大学の嶋津百代先生の談話分析の視点から見たナラティヴの整理など、『デジタル・ストーリーテリング(リベルタ出版,2016)』執筆以降止まっていたナラティヴ研究に、新たな視点を吹き込んでいただきました。
「ナラティヴ」という概念はたいへん多義的で、発表にもナラティヴの視点を取り入れたものが多く、その広がりにも驚かされました。また、デジタル・ストーリーテリング、あるいは同様のナラティヴ実践、映像実践がこの領域で非常に多く実践されていることにも気づかされました。
以前、日本語教育学会でもワークショップをさせていただいたことがあるのですが、日本語教育、言語教育の領域には、非常に魅力的な社会的実践があふれています。またこの言語文化教育学会は4年前に設立された学会とのことですが、すでに400人の会員がいて、次々と新しい概念や様式を取り込み、ワークショップや小規模な研究会が盛んに開かれているとのことです。ワークショップ的セッションも数多く、双方向的対話的で、女性も多くて活気にあふれており、学ばせていただくことが大変多い研究会でした。(写真は博士後期課程 劉顔彦さん)