立命館大学映像学部小川明子研究室

akiko-ogawa-lab_header

立命館大学映像学部 小川明子研究室のページです。
メディア論、コミュニティメディア研究。メディアと社会的包摂、ケアを中心に、ナラティヴに焦点を当てて、調査、実践的研究をしています。最近は、デジタル化に伴い、ニュース砂漠が広がる中で、どのように地域ジャーナリズムを成立させるかにも関心を持っています。

News

Research

現在の研究テーマ 

●次世代型ジャーナリズムのファンドレイズをめぐる調査研究(科研費基盤C19K12698 2019-2023年度)

ポスト・トゥルース時代のジャーナリズムをいかに確かなものにしていくことができるのか。本研究では, ジャーナリズムをめぐる歴史と現状, そして新たな試みについて, その財源に焦点を当てて 調査・分析することで, 未来のジャーナリズムを支える財源モデルを提示することを目的としています。

■関連プロジェクト

ハイパーローカルメディア研究会 : 地域で広がるニュース砂漠状況に対して、小さな環境監視型メディアをいかに支援できるかを考える研究会を立ち上げました。

 

●メディアと社会的包摂をめぐる理論と実践

社会的包摂にメディアがどのように関わることができるのかがテーマです。世の中で排除されがちな人びと, 参画しづらい人びとがどのようにメディアによって社会参画できるようになっていけるのか。マス・メディアをはじめ, インターネットを介した新たなメディアやデジタル・ツールを用いた世界の実践,メディア表象に着目しながら調査を行うとともに実践的に研究しています。

■関連プロジェクト

・デジタル・ストーリーテリング・プロジェクト『メディア・コンテ』

メディア・コンテ : 対話的・協働的デジタル・ストーリーテリング実践
ナラティヴ・アプローチと連動させ、多様な人びとのストーリーを協働的に作り上げ、映像化するプロジェクト。これまでに高齢者や障害を持つ人びと、外国にルーツを持つ子どもたちなどと学生たちとが一緒に作品を作り上げました。

・ホスピタルラジオの実践的研究

イギリスをはじめ、各地で展開されている「ホスピタルラジオ」について、同様の試みを日本で展開することを目標にしています(藤田医科大学「フジタイム」)。現在はウェブラジオの方式で新しいラジオデバイスを開発しながら行った、福井での高齢者施設型ラジオの実践をはじめ、コミュニティFMと連動した可能性(『にゅーとらるラジオ』『悩み続けるラジオ』)、病院や高齢者施設での実践の可能性を探っています。

福井市施設型ラジオプロジェクト(大川情報通信財団平成30年度助成(終了))

コミュニティFM連携型 ラジオプロジェクト(ユニベール財団平成30年度助成(終了))

コミュニティFM連携型 ラジオプロジェクト(放送文化基金平成31年度助成 (終了))

■ 関連書籍・資料・サイト

デジタル・ストーリーテリング ー声なき想いに物語を – リベルタ出版 (2016)

インクルーシブ・メディア:社会的包摂とメディアについて考える6つのノートとリンク集

研究報告書 (科研基盤C 15K00464 (終了))

英国に息づくホスピタルラジオ: (「放送レポート」273号掲載)

デジタル・ストーリーテラーズ : デジタル・ストーリーテリングに関わる人びとの情報交換Facebookページ

ケアする声のメディア -ホスピタルラジオという希望(青弓社,2024)

ケアするラジオ – 寄り添うメディア・コミュニケーション(金山智子編 さいはて社, 2024)

●番組審議会の再検討(放送文化基金平成28年度助成)
放送の自律を巡る議論が盛んになっています。番組審議会は1959年の放送法改正で新しく義務づけられた機関で、放送局が学識経験のある第三者に依頼して設置するものです。第三者機関としては、最近BPOなどが注目されていますが、法的に設置が義務づけられている番組審議会の可能性はいまだ無視することができません。設置以来50年余が過ぎ、時に課題が論じられることも多い番組審議会の現状を検討しながら、その可能性を模索しています。現在は、放送への不信がどのようなプロセスから生まれているのかについても、この研究結果を活用しながら研究を進めています。

■関連プロジェクト
Nagoya ラジオカフェ (2016-2017 終了)

■関連資料

地上波民間放送局における番組審議会の現状と課題 (マス・コミュニケーション研究92号):全国調査から

番組審議委員会における審議概要の内容分析 ― 在京民放テレビ6局の公開データ(2012-2016)を例に

●エキシビションとツーリズムの研究(関西大学政治・経済研究所  「エキジビションとツーリズム」委託研究)