情報学部になって初めての卒業生が巣立っていきました。私学にいた頃と異なり、1対1での卒業研究指導は院生指導のよう。想定していた感じとは異なり、最初は戸惑いました。
テーマは「バラエティ番組におけるイジメと笑いの境界線」。バラエティ番組の歴史と現状を踏まえながら、BPOの審議記録をもとに、BPO青少年委員会がどのように考えているかを明らかにする内容で、「当人の人権に対する配慮」が、一つの境界になっているという結論でした。彼女は東海テレビの制作会社に入社が決まっています。高齢者施設でのデジタル・ストーリー作りにおいても、とても丁寧にお年寄りの話を聞き、資料をしっかり集めて作品にまとめていったので、きっと心に響く番組を制作するメディア・プロフェッショナルになってくれると期待しています。
一方、大学院情報学研究科修士課程の卒業生は、漢服で卒業式に来てくれました。彼女は、入学前から、外国にルーツを持つ子どもたちとのデジタル・ストーリーワークショップに関わってくれていたので、非常に密度の濃い修士論文となりました。私も中国について、たくさんのことを楽しく彼女から学ばせてもらいました。彼女はAmazonに就職予定です。
二人が巣立っていくのはうれしくもあり、またさびしくもあるのですが、4月には2名の院生が、また秋には学部3年生が入って来る予定です。2021年度の院生は現M1に加え、現役記者さんとロシアからの国費留学生。新しい学生さんは新しい問題意識と視座を持ってゼミに参加してくれます。どういうゼミになるのか、今から楽しみです。