名古屋大学(大学院)情報学部(研究科)小川研究室とメディアスFM(知多メディアス)との共同制作で、4つの番組を作成しました。
一つ目は「100歳に聞く -今一番伝えたいこと・思い出は動かない」と題した30分のインタビューを中心としたドキュメンタリー番組です。東海市在住の102歳、近藤勇雄さんに、太平洋戦争の体験を初め、戦前戦後の生活、企業や名古屋市役所、行政書士としての仕事、そして現在、若者たちへ伝えたいことについて伺いました。学生たちいわく、とても穏やかで素敵な方で、お年を感じさせない語り口で「伝えたいこと」を語ってくださいました。作品作りは、中京テレビでドキュメンタリーを制作しているゾーラさんがテレビとラジオの違いを学びながら指導。作品制作にあたっては、CBCで数々のラジオドキュメンタリーを制作している菅野光太郎さんに事前アドバイスをいただきました。聞き手は、中日新聞に就職が決まっているB4の富澤桃子さん。知多メディアスの白石優理さんの的確なご指導のもと、飾らないナレーションも立派に務めてくれました。また、同じくB4井戸柚月さんがシナリオを考え、「劇団 新生」のメンバーと作ったドラマ部分も挟まれ、大変聞き応えのある番組になっています。学生と近藤さんの年の差は80歳。丁稚奉公、戦争の体験、戦後の仕事や法律の改正(シャープ勧告!)など音声だけではすぐにわからないことも多く、調べながら解説を加えて誰もが聴きやすいように編集をしていきました。一般の方に見聞きしていただく作品を制作するのは公開する責任も発生し、学生にとっても大変勉強になるな、と改めて感じました。
今回の作品は「語り継ぎ」の意味もあるわけですが、やはり年の差80歳ですので、その間の年代が「通訳」をする必要についても私自身、痛感させられました。近藤さんは、若い学生に、とても素敵で、有意義なアドバイスをしてくれていますので、ぜひお聴きください。個人的には近藤さんと同居されているお嬢さんのお父さんに対する思いに思わず涙してしまいました。
もう一つは「知多・東海の御朱印旅」と題して、御朱印を切り口に、現代の神社仏閣の事情についてインタビューをし、3本の作品へと仕上げていきました。御朱印旅。学生のアイディアですが、面白いです。正直なことを言うと、御朱印とか、さまざまなエンターテインメント的なグッズってどうなの?と思っていましたが、背景に、現代の寺社仏閣、日本の状況、中で働く方々の熱い想いが見えてきました。こちらもとても有意義な学びの機会になると思います。学生も音声だけで説明する難しさなどを感じながら新たな表現方法を学んだようです。
もっと積極的に関わり、音声についても学びたかったのですが、なかなか仕事等によって関われませんでした。ごめんなさい!でも代わりにB3の学生さんたちが一人一本、元気に仕上げてくれました。
作品は本文リンクから聞くことができます。お楽しみください。